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浦見川
【うらみがわ】


浦見運河ともいう。三方五湖の水月(すいげつ)湖と久々子(くぐし)湖を結ぶ人工の川。全長628m,うち切通しの長さ約145m。頂上から川底まで約42m。川底幅約7.2m。かつて水月湖の水は東へあふれ,上瀬(うわせ)川を通って久々子湖に注いだが,寛文2年5月の地震で東岸が隆起し閉塞した。そのため三方湖・水月湖の水位は高まり,湖岸諸村は冠水した。小浜藩は三方奉行行方久兵衛らに命じてただちに開削に着手,浦見坂の岩を切り開く難工事で,沿岸住民の怨み川といわれたが,翌年5月に一応完成し,浸水の田地ももとに復した。同年6月からさらに拡幅工事を進め,久々子湖の水を外海に流す早瀬川の改修も行い,浦見川完成によって,三方湖・水月湖・久々子湖の水位が平準化されて,湖岸に新田が開発され,生倉(いくら)・成出(なるで)の新2村も誕生した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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