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漆ケ淵
【うるしがふち】


福井市西部,下市(しもいち)町近くの日野(ひの)川と足羽(あすわ)川との落合にあった淵。「越前地理指南」は「漆ケ淵水弐丈弐尺,二口の所川幅弐拾弐間」という。「名蹟考」は影響録をひいて「昔漆ケ淵の上に大なる漆の木あり。近郷の者川を游き実を取て売けり。然るに安居村の商人,大なる竜の頭を拵へ川水に浸し置ければ,見る人是を恐れて其辺によるものなし。彼商人悦て日暮其淵へ泳き行きしに我作りたる竜に呑れけるとかや」と記す。明治期の足羽川改修で合流点は下流に動き,今は淵の跡形もない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7091239