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奥越
【おくえつ】


福井県の東部,大野・勝山盆地を中心とする地域称。行政区域では大野市・勝山市・和泉村の3市村をさす。福井からみて越前国の奥ということから奥越と名付けられたと思われるが,いつ頃から使用されるようになったか不明。奥越という地域表現が新聞などに多くみられるようになったのは,昭和に入ってからである。町村合併促進法に伴う昭和29年の大野市・勝山市の発足,同31年和泉村の発足後は大野郡の範囲が和泉村と西谷村の2村になり,昭和46年西谷村の大野市編入後は1村のみとなった。このため旧大野郡域をあらわす,地域表現として奥越という名称が多く用いられるようになった。新聞紙上や観光パンフレットに多く使用されているが,雑誌の名称としての最初の例には,昭和21年創刊された「奥越文化」がある。行政官庁の名称としての使用例は,昭和42年発足した「奥越農業改良普及所」をもって嚆矢とする。その後,「奥越高原牧場」など奥越の名を冠した施設が,次々と生まれた。県外の人には奥越といってもどこかわからないということから,観光パンフレットなどには,奥越前という表現が昭和50年ころより使用されるようになった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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