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笹又峠
【ささまたとうげ】


笹俣峠とも書き,笹又越ともいう。大野市木本(このもと)と同市旧西谷村下笹又を結ぶ標高792mの峠。峠名は笹又へ越えることによるか。天正3年,織田信長の将金森長近らは一向一揆討伐のため峠を越え大野に攻め入った。また天明7年の南中山西ノ谷(現大野市)の飢饉には,峠越えで御救米が運ばれるなど,荒島岳下の峡谷を避けて真名川の谷へ入る重要な通路であった。昭和40年9月の集中豪雨災害時,自衛隊がこの道で大野郡西谷村(現大野市)に救援に入るなど峠の価値は失われていないが,真名川に沿い国道157号が整備された現在,人の往来はほとんどない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7092706