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宝慶寺峠
【ほうきょうじとうげ】


普聞(ふもん)坂ともいう。大野市宝慶寺の西,今立郡池田町の境にある峠。標高約640m。峠名は峠下の宝慶寺による。普聞坂の由来は不明。宝慶寺峠から西へ流れる部子(へこ)川の支流稗田(ひえた)川の谷へ通じ,県道松ケ谷宝慶寺大野線が通る。江戸期幕府の巡見使が通行したので巡見坂とも呼ばれ,池田谷より大野城下への間道として利用された。元治元年,水戸浪士武田耕雲斎ら一行が,大野藩と戦うことを避け,この峠を西へ越えた。峠の下に「座禅石」という巨岩があり,宝慶寺開山の寂円が座禅を行ったと伝える。峠付近は昭和45年陸上自衛隊が改修したが,曲折した悪路で,自動車の通行は困難である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7094969