宝泉寺峡
【ほうせんじきょう】

南越嵐峡(らんきょう)ともいう。丹生(にう)郡朝日町宝泉寺の西にある天王川の峡谷。支流越知(おち)川の合流点と天王川が平野に出る谷口との間に位置する。延長0.8km。地名は宝泉寺による。先行性河川が刻んだ横谷。なかに竜宮ケ淵があり，「越前地理指南」は「水底深サ古来不知」と記す。「名蹟考」は烏帽子岩という岩の下に穴があり，水上から流れてきた物が岩に当たると，そのまま穴に入り，再び出ることがないことより竜宮へ続くといわれたと名の由来を伝える。かつて七郷用水や五ケ用水の取水口になっていた。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7094972