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安戸
【やすど】


旧国名:越前

糠川上流の険しい谷あいに位置し,集落の北西には天城山がそびえる。地名の由来は,7世紀中頃阿倍比羅夫の同族阿倍氏が城を構え代々居住し,その後一族の安野某が移り住んだからだと伝わる。安野の家(戸)が縮まり安戸になったというのである。また,天城山上には武将の石碑があり,「相模入道□鑑家臣,城□越前軍司季顕墓,建武元年八月二十四日来」と記される。明治になり前の碑を写して建立したという。山頂付近には,城ケ平・清水ケ平・大仏・五大院屋敷・桑原屋敷などの小字名も残るところから,武者たちが居住していたと伝えられている。山頂からの眺望もよいので,若狭湾防備の要所であったのではないかと考えられる(白山村誌)。
やすと(中世)】 戦国期に見える地名。
安戸村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
安戸(近代)】 明治22年~昭和34年の白山村の大字名。
安戸町(近代)】 昭和34年~現在の武生市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7095518