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おいらん淵
【おいらんぶち】


塩山市の北部を東に流下する柳沢川の淵。当淵から下流の丹波(たば)川は深い淵をなして知られる。付近の黒川金山は武田氏の盛時には有力な金山で,金山衆が支配し,金山付近は黒川千軒といわれるほど栄えた。そのため坑夫たちの慰安のため多くの遊女をおいたが,武田氏の末期頃金脈もつき閉山となったという。それで遊女の処置に窮し,柳沢川の牛ケ淵に臨んで桟敷を構え,これを舞台として遊女たちに舞を演じさせ,その最中桟敷を支えていた縄を切って舞台もろとも淵に沈めたという。以来牛ケ淵をおいらん淵というようになった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7096211