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大幡川
【おおはたがわ】


古くは千代川といわれた(国志)。三ツ峠山や清八山(1,593m)に源をもつ。桂川の支流。流長6.1km。1級河川。南都留(みなみつる)郡河口湖町と都留市の境にある三ツ峠山に源を発し,東流し,中央自動車道富士吉田線都留インターチェンジ付近で桂川に注ぐ。室町期,郡内を支配した小山田氏の館は当河川下流の中津森であった(天文元年,越中守信有のとき館を谷村に移す)。それで秩父地方の根古屋絹の製法が養蚕とともに移入され,古くから織物の産地であったので大幡(機)の地名が起こり今も機神社がある。当河川上流に宝鉱山があり,銅・亜鉛鉱などを採掘していたが,鉱山廃水が大幡川に流れ込み,付近の水稲からカドミウムが検出され,公害問題となったため昭和45年11月閉山した。最近当河川流域から多くの考古遺跡が発見され発掘が行われた。中津森遺跡・壁谷遺跡・久保地遺跡などがあるが,特に大幡川・桂川合流点近く右岸段丘上の牛石遺跡は縄文中期の敷石・環状列石遺構として有名になった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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