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大柳川
【おおやながわ】


県の南部,南巨摩(みなみこま)郡鰍沢(かじかざわ)町内を流れる河川。延長8.97km。県立南アルプス巨摩自然公園に含まれる巨摩山地の源氏山(1,827m)に源を発して東流する。御殿山(1,669.3m)東斜面からの梨木沢や味噌根沢,北からの西沢川を十谷(じつこく)地内で合わせ,鳥屋(とや)地内で南からの赤石切沢川や黒沢川(柳川)を,さらに北からの宿戸沢川や東沢を合わせて東流し箱原地内で富士川に注ぐ。流路はほぼ鬼島で国道52号から分岐する県道十谷鬼島線に沿う。構造谷であるため各地に断層地形があり,崩壊地形が目立ち,土砂流出が多く,堰堤は自然の瀑布の様相となる。上流部は深く浸食され,不動の滝・観音の滝・天淵(あまんぶち)の滝・すずみの滝・大淵の滝・銚子二段の滝がある。流域の十谷から源平伝説の清水への五開林道,茂倉(もぐら)十谷の林道が,また十谷峠越えの山道が早川流域の茂倉に通じている。源氏山東麓は南北に走る富士見山断層線の急崖が続き,地下水の問題だけでなく,一部に活断層の現象があり,地滑り現象が続くためコンクリート注入などの防災工事が進んでいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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