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常葉川
【ときわがわ】


県の南部,御坂(みさか)山地の西部,中之倉山に源を発する。全長17.95km。西八代(にしやつしろ)郡下部(しもべ)町古関地内で栃代(とじろ)山地からの釜額(かまひたい)川,三方分山や釈迦ケ岳から発する反木川が合流する。さらに国道300号に沿って流下し,北川付近で南に向きを変え,常葉地区日光の石祠下で,毛無山から西流する栃代川を左岸に合わせ,国鉄身延線沿いにさらに南下し,下部駅下手の左岸に下部川を合わせ,波高島(はだかじま)地内で富士川の左岸に流入する。釜額川流域の釜額は民宿村,栃代川流域にはヤマメの里があり,上流にはハコネサンショウウオが生息する。杉山には神名温泉や日蓮宗の寺院がある。反木川流域の根子には万福鉱山跡や,本栖湖の水による根子発電所があり,下流を瀬戸川とも呼ぶ。古関~北川は古関川とも呼び景勝地。市之瀬から下流は広い氾濫原が開け,段丘もあり,左岸には常葉城の遺跡(下部町役場および小学校・中学校)がある。また市之瀬には妙法鉱山跡がある。常葉には常葉温泉(硫化水素泉)があり,身延線の常葉駅と常葉川の間はサクラの名所となっている。下部川が合流する上之平付近から下流にはケスタ状地層がみられ,表湯温泉や波高島温泉などがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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