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御岳昇仙峡
【みたけしょうせんきょう】


甲府市と中巨摩(なかこま)郡敷島町にまたがる荒川の渓谷。仙峨滝から約5km下流の長潭橋までをいう。昭和28年3月国特別名勝に指定され,その渓谷美は同年毎日新聞社の全国名勝地百選渓谷の部第1位入選を果たした。仙峨滝の近く,高さ180mの岩壁がそびえる覚円峰は左岸の天狗岩と相対する。花崗岩を浸食した猿岩・らくだ石など奇岩怪石が続き,花崗岩の中を輝石安山岩の岩脈が貫く登竜岩など変化に富む。春は花崗岩の岩壁と松の青さ,秋は白地に紅葉の映える渓谷。仙峨滝の上で合流する御岳川を少しさかのぼると御岳金桜神社がある。当渓谷に沿う道路は,江戸期に参道として長田円右衛門らが開設。御岳新道と称した。沿道の風景に対し仙岳に登る思いなどの賞賛があったが,昇仙峡の名は明治期に入ってから使用された。昭和47年4月,御岳昇仙峡有料道路が完成し,終点の猪狩は土産物店・飲食店・旅館などが立ち並び,また昇仙峡ロープウエーの昇降口としてにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7098473