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内山峡
【うちやまきょう】


佐久市を流れる滑津(なめづ)川中流の峡谷。群馬県境にある荒船山腹に源を発し千曲川に注ぐ滑津川の中流一帯は,狭長な谷底平地の両岸に奇岩がそそり立つ。長さ12kmのうち,水(いぼみず)から上流2~3kmの範囲が特異な景観を有する。両岸の山地は第三紀以降の荒船山火山活動により噴出した安山岩が大部を占め,溶結凝灰岩も中村付近より南に分布する。これらの火山噴出物からなる集塊岩が河川浸食や風化浸食を受けて形成されたもので,奇岩・怪石が見られ,柱状節理が発達する。大小の岩塊はその形により,夫婦岩・ローソク岩・屏風岩・ナポレオン岩・姫岩・蓬莱岩などと呼ばれる。初夏には岩の松やツツジが美しい。峡谷に沿って国道254号が走り,道の両側は近年コスモス街道と呼ばれ名所になっている。昭和50年に指定された妙義荒船佐久高原国定公園に属する。なお,峡谷の上流は内山トンネルで群馬県甘楽(かんら)郡下仁田町に通じる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7099429