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麻績川
【おみがわ】


県中央北部を流れる1級河川。流長25.833km。東筑摩郡坂井村と更級(さらしな)郡上山田町境の大林山西麓から流出し,東筑摩郡生坂村の山清路で犀川に合流する。上流部を地元では永井川と呼ぶ。東条・安坂(あさか)川などが主な支流。安坂川と合流する一帯は,麻績盆地と呼ばれる小規模な山間盆地をなす。一帯は地盤の隆起により,犀川との合流点より回春作用が始まり,下流部は差切峡と呼ばれる深い浸食谷を形成するが・下刻作用は未だ上流の盆地部までには及ばない。麻績盆地には本流をはじめ,安坂川・東条川などの支流の堆積作用が盛ん。下流部の差切峡は南北に走る生坂山脈の横断部に形成された。ここは砂岩・礫岩層で付近の山清路とともに景勝地として知られ,新緑と紅葉が美しい。村営の温泉保養センターがある。麻績川はこの峡谷の上端を遷急点に,これより上流は勾配が緩やかになる。付近一帯の隆起運動で,この遷急点は漸次上流へ移り,麻績盆地の浸食へ移行するものと考えられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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