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雷滝
【かみなりだき】


上高井郡高山村,松川の上流に懸かる滝。松川上流部は深い渓谷をなし,地元では松川渓谷と呼ぶ。この渓谷に下流部から上流部にかけて山田・五色(ごしき)・七味(しちみ)と温泉が点在するが,雷滝は山田温泉より4kmの上流にある。白根火山の凝灰角礫岩の断崖を高さ30mの落差で幅5~6mの流水が落下する。滝の名称は,水が稲妻のようであるからとも,雷のような轟音を響かせているからともいわれる。滝の特色は,断崖の中ほどから下部にかけてえぐられ,上半部がせり出しているようになっていることである。このため,滝を正面からだけでなく,裏側からも見ることができ,別名裏見の滝ともいわれる。滝の両岸一帯は100m余りの断崖渓谷が連続する。秋は両岸にそびえる標高2,000m級の山頂から紅葉が始まり,渓谷はまだ緑で,高所から低所へと,幾通りもの景色を楽しむことができる。長野電鉄須坂駅より山田温泉までバスで約30分。ここから徒歩で約40分だが,滝へは急斜面を約100m下らなければならない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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