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涸沢カール
【からさわかーる】


南安曇(みなみあずみ)郡安曇村北部,涸沢の源流部に形成された日本最大級のカール(圏谷)。圏谷底は標高2,300m付近にあり,背後には槍・穂高連峰の主峰奥穂高岳をはじめ,涸沢岳・前穂高岳などの高峰がそびえる。涸沢ヒュッテがある小丘は圏谷底付近に形成された堆石堤(モレーン)で,丸山モレーンと呼ばれる。圏谷の下方には涸沢U字谷が連なるが,こうした一連の氷河地形の形成期は最終氷期である。解氷後の強力な周氷河作用によって,圏谷では大規模な崖錐が形成されている。穂高連峰登山のベースキャンプであることから,夏季には色とりどりのテントが敷設され,登山客でにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7100202