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源智の井戸
【げんちのいど】


松本市中央3丁目にある湧泉。小笠原氏の家臣河辺縫殿助玄智の旧跡にちなんだ名称という。市内の筑摩(つかま)・深志・清水などに多い薄川扇状地の伏流水による湧泉の一つ。水温は12~14℃,市街地のため塩素イオンが多く,現在は飲用不可能。「善光寺道名所図会」には六角の手すりに囲われた径8尺,高さ9寸の湧水池に水があふれている様子が描かれ,当時は良質の水として知られ,代々の松本藩主は制札によりこの水を保護し,酒造業者は皆この水を使ったという。現在,市史跡に指定されているが,この井戸からの地下水の自然湧出は止められている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7100608