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白糸ノ滝
【しらいとのたき】


北佐久郡軽井沢町,浅間山の東側,標高約1,300mの山腹に懸かる滝。JR信越本線軽井沢駅より旧軽井沢を経て約10kmの地点。旧軽井沢を過ぎると,峰の茶屋(標高1,405m)まで白糸ハイランドウエーの有料道路になるが,未舗装である。滝の高さは3~4mと低いが,幅約70~80mの弧状をなし,地下水が数百条の細い糸のように流下する。このため滝の景観に豪壮さはなく,箱庭的な感がする。浅間山の山腹にあたるため,厚い火山灰層を浸透した地下水が地下の不透水層との境目から流出落下するもので,滝の崖の断面で透水層と不透水層の境目から流出する模様がよくわかる。滝壷は浅く,約50~100cm程度で清水のため底がよく見える。水温は年間を通じて10~12℃で,滝壷の周辺は見学者のため整備されている。周囲はすべて広葉樹に覆われ,車道より徒歩約200m。滝は白糸をたらしたような状態であることや,富士山麓の白糸の滝に似ているなどから名称が生じた。観光客は夏を中心に,新緑や紅葉の時期に多い。浅間山腹より流下する千曲川の支流湯川の水源地をなす。この地点から約4kmで峰の茶屋に達し,浅間山北側の鬼押出溶岩流へ通ずるため,観光客は多い。またこの地点より4km余り下った所に小瀬温泉がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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