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中津川
【なかつがわ】


県北東部を流れ,新潟県中魚沼郡津南町で信濃川に注ぐ1級河川。県内流長25.615km。源流は群馬県の野尻湖で,下高井郡山ノ内町と下水内(しもみのち)郡栄村の境を流れる。左岸では志賀高原より流下してくる魚野川・雑魚川,右岸では苗場山より流出する檜俣川・栃川・硫黄川を合流する。下流部は信濃川右岸の段丘面上を流れ,30~50mの深さの浸食谷をなすが,津南町穴藤集落より上流部はV字型の深い峡谷をなし,両岸は東側の苗場山,西側の布岩・鳥甲・笠法師など,いずれも1,500~2,000m級の山に挟まれ,谷壁は断崖の連続である。下水内郡栄村の和山・屋敷や新潟県の逆巻には温泉が湧出しているが,特に雑魚川との合流点にある下水内郡栄村の切明では,河床のいたる所で温泉が湧出し,簡単な露天風呂を作ることができる。また本・支流ともにイワナ釣りが盛ん。渓谷に散在する小集落のうち,穴藤から上流部の切明までの渓谷は秋山郷と呼ばれる。中津川は両岸の急斜面に小規模の段丘面を形成し,この小平坦面が宅地や狭小な耕地に利用されている。渓谷一帯は広葉樹林に覆われ,新緑と紅葉はすばらしい。また小規模な水力発電所も2か所にある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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