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番所大滝
【ばんどこおおたき】


南安曇(みなみあずみ)郡安曇村,梓川の支流小大野川中流部に懸かる滝。乗鞍高原は小大野川と前川が形成した渓谷を乗鞍岳が噴出した泥流が埋めてできた高原であるが,この高原の火山泥流を梓川・小大野川が下流から頂部へと浸食を始めている。番所大滝は小大野川の下流からの浸食谷が泥流下部の岩層でこれより上流部への谷の形成が進まない遷急点にできた。つまり高原上を流下してきた小大野川が下流から進んできた浸食谷に落下する形をなす。高さ約30m,幅11m。水量は多く滝壷も深さ2m程のものがある。番所下部層を形成する溶岩の絶壁を落下する様子がよく観察できる。絶壁の下半分は苔が付着して美しい。上部はマツ・カエデ・ブナなどが混在する。大滝のバス停留所より徒歩約10分。100mほどの急崖を谷底に下りるための段階があり,谷底には滝壷の目前に展望台が設置されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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