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米子不動滝
【よなごふどうだき】


須坂市の南東部,千曲川支流の百々川上流米子川の上流部に懸かる滝。四阿山・根子岳などは浦倉山などとともに旧火山の外輪山にあたる。米子川はこの外輪山の北壁を落下し,不動滝と権現滝がある。不動滝は高さ約85m,権現滝は75mで幅はともに2~3m。水量は降雨時以外は少なく,落下する水は風に吹かれて左右にゆれている。滝の近くに米子不動尊堂があり,四阿(あずまや)山を信仰する熊野修験者の道場になった所と推測される。下流の米子集落に里宮があり,鎌倉期の作とみられる本尊不動尊は5月より9月までは滝の奥の院に祀られ,10月には里宮に運ばれる。ナラ・クヌギ・カエデなどの広葉樹林に囲まれた滝の絶壁は壮観であり,紅葉は美しい。須坂市街より亀倉集落まではバスが通じ,これより林道を車で約20分行き,徒歩約40分。途中の断崖上からの奇妙山の絶壁も見事である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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