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揖斐峡
【いびきょう】


揖斐川の峡谷。揖斐郡久瀬(くぜ)村と揖斐川町にまたがる。久瀬村東津汲(ひがしつくみ)から揖斐川町北方(きたがた)にかけて,揖斐川は嵌入蛇行による峡谷を作り急流となって流れ,両岸には断崖絶壁が連なっている。揖斐谷山地で生産された木材や炭は,長い間筏や川船によって下流に輸送された。昭和15年揖斐川町鎌曽(かまそ)に西平(にしだいら)発電所が完成すると,西平ダムによって外津汲(とつくみ)集落付近まで湛水し,かつて筏や川船が流下した急流は一変して人造湖となった。第2次大戦後は観光地として脚光を浴び,付近の谷汲山華厳寺横蔵寺を含め訪れる観光客が多い。同31年4月揖斐峡県立自然公園に,さらに同44年4月揖斐県立自然公園に,翌45年12月には東海自然歩道の発足に伴い,揖斐関ケ原養老国定公園に指定。同43年8月には久瀬村乙原(おとはら)と三倉(みくら)とを結ぶ揖斐峡大橋が竣工。揖斐峡へは名鉄揖斐駅,近鉄揖斐駅から定期バスが運行されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7104551