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岩舟の滝
【いわふねのたき】


不動滝ともいった(飛州志・国中案内)。大野郡丹生川(にうかわ)村柏原の荒城(あらき)川にかかる滝。命名は舟底の形をなす岩壁にかかることによる。「高九丈六尺幅六尺,柏原村より二町。高山人・古川人納涼場也。吉城郡柏原村不動谷滝ケ平に在」(後風土記),「頭痛抔致候者は夏の内に此滝へ参,頭を為打候得者,早速以痛相止事に候」(国中案内)とあり,今なお高山・古川にとどまらず遠隔地からも滝に打たれに来る。傍らに不動堂があり,本尊の不動明王像は行基の作と伝え,もと吉城(よしき)郡国府町の安国寺に安置されていたのを,柏原の百姓孫助の霊夢により永享3年8月堂宇を建立し移した(不動明王御縁起)。円空作の不動明王像,2躯の仏像も安置され,毎年8月1日滝開きの供養を行う。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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