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牛首峠
【うしくびとうげ】


大野郡白川村牛首と富山県東礪波(ひがしとなみ)郡利賀(とが)村大勘場との県境にある峠。標高1,084m。富山県側ではかつて「すかのこ峠」ともいった。飛騨白川郷と越中五箇山(ごかやま)を結ぶ間道で,「荻町より一里八町上り候得は,地面悪敷所也。……ぶなの生木一本あり,道下の右手に之れ有り,此木を境木といふ。大勘場迄の間道並悪敷難所なり」(国中案内)。梅雨時はオロ(虻)が多く,早朝か夜中に越えることが多かった(白川村史)。江戸期には牛首に口留番所が置かれたが,通る者が少ないため,番役人は地元の百姓が「苗字帯刀御免御扶持方二人扶持宛被下の相勤申候」(飛騨史壇)。昭和37~38年の牛首の集団離村以来,利用者はきわめてまれ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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