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尾並坂峠
【おなみさかとうげ】


山県郡美山町森ノ上と本巣郡根尾村奥谷との境にある峠。武芸(むげ)川断層の通る船伏山南方の鞍部で標高343m。武儀(むぎ)川(葛原(くずはら)川)の源頭。蠅帽子(はいぼうし)峠を経て越前に通ずる越前街道(現主要地方道関根尾線)が通るが,屈曲して坂道が多く,幅も1mに満たなかった。明治24年濃飛大地震の復旧工事として改良工事を行ったが,「単独で車を挽く事は困難で,4~5人が同行して互に坂道を押しあげあってやっと物資を運搬するような状況」(葛原村誌)であった。昭和14年大改修が行われて「延長2,086m 幅員4m50……之ニ依リテ本村分ハ改良工事全ク成リテ葛原村ヨリ根尾村迄ハ自動車通行自由トナリ地方の便益大ナリ」(葛原村誌)。現在交通量はあまり多くない。南北朝期に南朝方の越前勢と北朝方の美濃勢が矛をまじえている(秋田藩採集文書)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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