100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

粕川
【かすがわ】


揖斐(いび)郡春日村のほぼ中央を東流する川。伊吹山を源として北流する長谷川と,貝月山から流れ出して南流する美束(みつか)川とが同村川合で合流し,粕川となって東流する。途中下ケ流で高橋谷と野原谷を,樫で樫原谷と足打(あしうち)谷を,滝で滝谷を合流し,春日谷の出口で扇状地を形成し揖斐川へ注ぐ。延長約20km(河川法区域延長約18km)。粕川をはじめ足打谷・滝谷などはほとんどが東西および南北方向の断層に支配されて生じたものである。扇状地地域ではしばしば流路を変更し,天正17年太閤検地の当時は池田町段・舟子の北部を経て粕ケ原の地を流れていたが,その後流路を同町沓井(くつい)の西から北に変え,沓井(420石余)・脛永(はぎなが)(550石余)の両村の地を河川敷とした。以後南北とも水が流れ,北粕川・南粕川と称するようになった。元和3年に北粕川はさらに北へ移り,同4年の洪水で黒田村の地を高にして26石余流失させた。延宝8年と翌天和元年の洪水で現在の河道となった(揖斐郡志・岐阜県治水史・揖斐川町史)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7105294