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加須良川
【かずらがわ】


大野郡白川村北部にある庄川の支流。河川延長約12km(河川法区域延長約7km)。石川県境にある仙人窟岳の東斜面に水源を持ち,加須良を通り,椿原と小白川の間で庄川(しようがわ)に注ぐ。中流部のかつて加須良の小集落が立地した幅200m・長さ2kmの帯状氾濫原を除くと,その上流も下流も顕著な峡谷で,「岐阜県大地理」に「下流が特に甚しい峡谷をなしているので,此川に沿っては加須良に行く事は出来ない」とあるし,「後風土記」には加須良は「隣村曲村(白川村馬狩)よりは,嶺を二つ越て路程三里。小白川村へは川岸は路もなければ,険嶺を越て,路程二里隔たる」とある隔絶山村であった。昭和38年に待望の自動車道が川沿い断崖をえぐってつけられ,国道156号と連絡したが,同42年秋には集団離村し,白川村における合掌家屋のみの集落はこれを最後になくなった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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