100辞書・辞典一括検索

JLogos

15

片知川
【かたちがわ】


美濃市の最高峰瓢ケ(ふくべが)岳を源流とし,谷戸(たんど)までの板取川の支流。延長約10km(河川法区域延長約6km)。上流部は千畳岩・かやの滝など奇岩・渓流が多く片知渓谷として知られ,うぐいす谷キャンプ場には年間3,500人の利用者がある。中・下流部には奥板山・口板山・片知・谷戸の集落が点在する。「乙狩縁起」に「藤原高光が妖魔を退治する時初めてこの地でその形を見たので形知(片知)と名付け,又形知を守るため谷の入口を谷戸と名付けて守りを固めた」と伝えている(美濃市史)。さらに高光が夢枕に立った虚空蔵に矢を授った矢尻不動,鬼の死骸を埋葬した骨ケ平など瓢ケ岳伝説にちなむ史跡が各所に見られる。また最奥の集落奥板山は,木地師子孫小椋姓の多い山村集落として興味の多いところ。片知渓谷一帯はモリアオガエル・ギフチョウの生息地としても知られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7105305