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坂本峠
【さかもととうげ】


大原(おつぱら)峠ともいう。郡上(ぐじよう)郡明宝(めいほう)村明山と大野郡清見村大原の境界にある。美濃と飛騨の国境にあって標高987m。明山の標高630m,大原の標高820mで,美濃側(明山)からが険しい。古代から中世にかけて郡上長滝寺の往還に利用。安永2年の大原騒動の際,宮村の水無神社に拠った農民を襲撃した郡上青山藩の軍勢も,明治維新の際大原に口留番所の制止を無視して飛騨に入国した同藩の軍勢も,ともにこの峠を越えている(清見村史)。峠を通る主要地方道高山八幡線はヘアピンカーブの連続する難路だが,高山~岐阜間の最短路であるので利用者が多い。かつて明山から大原に出掛けた場合,雪が降ると10月までは村人を迎えに出したが,11月以後は出さなかったほど(ふるさとの道)積雪が多いので,冬季は現在でも閉鎖。昭和55年に有料の坂本トンネル(長さ1,292m)が完成の予定。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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