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卒塔婆峠
【そとばとうげ】


卒都婆・卒堵婆とも書いた(後風土記)。大野郡白川村飯島・鳩谷(はとがや)と馬狩(まがり)の間にある峠。標高698m。「飯島村より椿原村へ行くには,馬狩谷通といふが本道筋なり,是は鳩谷村より峠を登り,峠を下り候へば道の出合あり,此所より谷に付行く」(国中案内)とあるように,飯島・鳩谷から越中へ出るには,庄川沿いの歩危道(ほきみち)を避け,この峠を越えて馬狩谷沿いの道を椿原へ出た。明治30年前後飯島の田脇粂蔵が私財を投じて峠越えの飯島横道を開通したが(白川村史),馬狩・大窪の集団離村(残留1戸)と白山スーパー林道の開設で,現在はほとんど利用されない。長享2年8月飯島の真宗照蓮寺が内ケ島為氏に急襲されたさい,9代法主明教はこの峠に逃れて自害したと伝える(後風土記)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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