滝谷
【たきだに】
北穂高岳の西斜面。日本三大岩場の1つに数えられ,明治期の上高地の名ガイド嘉門次をして「飛ぶ鳥も止まらぬ」といわしめた。上部はA~Fの各沢が放射状に分かれ,その間にクラック尾根・ドーム・北壁・グレポン・C沢右俣奥壁などがある。大正14年に関西のロッククライミングクラブの藤木九三,早大の四谷竜胤・小島六郎によって初登攀争いが行われて以来,本格的な岩登りルートとして開拓され,滝谷出合には藤木九三のレリーフがある。井上靖の「氷壁」の舞台ともなっている。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7106998 |