中尾峠
【なかおとうげ】
信濃峠・蒲田(がまた)峠ともいう。吉城(よしき)郡上宝(かみたから)村中尾と長野県南安曇(みなみあずみ)郡安曇村上高地の県境にある峠。焼(やけ)岳北方の鞍部で標高2,150m。焼岳の噴出でふさがれ,代わって新中尾峠が開かれたが,登山以外には利用されない。記紀には日本武尊の峠越えが記されている。松倉(現高山)城主三木秀綱が金森長近に追われ,この峠を越えて信濃に落ちのびたとも伝える(飛騨編年史要)。峠下の中尾は新しい温泉場で,焼岳登山の基地としてにぎわう。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7107446 |