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平湯大滝
【ひらゆおおたき】


単に大滝ともいう。吉城(よしき)郡上宝(かみたから)村平湯温泉南方約2kmにある滝。四ツ岳溶岩南端の平湯川(高原川の源流)の落下点で,幅6m・高さ45m。「漲落るさまは,遠望めば八十つづき縫列ぬたる白布の広幡なし,近眺れば,千重万重の岳雪の間断なく,なだれ落るにことならず。又は数千万斤の綿絮を,頻りに繰落すかとぞ疑わる。其響は岩壁を貫徹,恰も百千の雷の落ちたらんが如く……木の国なる那智滝はいざしらず,よそには有まじくなむ思わる」(後風土記)。厳冬期には凍結して青ガラスのような水柱をなし,夏季の落下のすさまじさとは対照的に荘厳さがみなぎる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7108314