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黄瀬川
【きせがわ】


県東部,狩野川支流の1級河川。御殿場市街地周辺の湧水を集めて南流し,箱根火山西斜面と富士火山や愛鷹(あしたか)火山の東斜面の支流を集めながら裾合谷を形成し,沼津市香貫山北麓の木瀬川で狩野川に合流する。流長29.9km・流域面積275km(^2)。水源は御殿場市中清水・二子・岩波・沼田などの湧泉で水神が祀られている。佐野川(用沢川)・久保川を合わせ,三島溶岩流からなる低地を下刻する。箱根用水の通る深良川も合流し,佐野堰・牧堰・堰原などは農業用水利用の歴史を示す。桃沢川を合流するあたりからは扇状地を形成しつつそれを下刻し,三島扇状地では段丘地形もみられる。河床に溶岩が露出する場合も多く五竜の滝・鮎壺の滝,支流佐野川沿いの景ケ島など滝や渓谷の名勝も多い。流路に沿って国鉄御殿場線・国道246号などが並行している。御殿場市印野の堀金には弘法清水・弘法井戸などがあり,富士裾野の水源の1つである。また下流の扇状地では流路は西から東に移動した変遷もしられており,旧河道が残る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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