境川
【さかいがわ】

箱根火山西斜面に源流をもち，裾野市と三島市との間を西流し，駿東(すんとう)郡清水町と三島市を南流して狩野川に合流する河川。流路は複雑であるが，かつて伊豆と駿河(するが)との国境を流れたために境川と呼ばれ，界川とも書く。裾野市茶畑から幸原を経て三島の千貫樋の下を過ぎ，長伏から狩野川に至るが，幸原から千貫樋までは旧流路状の河川となり，主流はこれに沿っていない。主流の幸原から南東に向かう川は賀茂川と呼ばれ，神川ともいうが，下流では大場川となって狩野川に合流する。また幸原からの細流は三島市内の玉川池に達するが，池から流出すると水量も増し，清水町との境界を流れる。曲流に特性のある河川である。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7111576