100辞書・辞典一括検索

JLogos

10

湯日川
【ゆいがわ】


2級河川湯日川水系の本流。牧ノ原台地の榛原(はいばら)郡金谷町猪土居(ししどい)の東方標高150mに源を発し,島田市を経て同郡吉田町東浜で駿河(するが)湾に注ぐ。流長15.4km・流域面積34km(^2)。上流は台地を開析し,比高約60m・幅約200mの谷底平野を形成しつつ東流する。下湯日と大井川段丘礫層ののる色尾(いろお)間の沖積平野には旧河道もみられる。中流は大井川扇状地と牧ノ原台地との間を,大井川旧河道と交錯して南東流し,下流および河口付近は釘ケ浦(くぎがうら)の浜堤により閉塞的で,分流や後背湿地が発達。東名高速道路吉田インターチェンジ以南の下流域には養鰻場や,輪中集落の形態をなす新田集落もみられ,大蘇鉄で知られる能満寺や,河口部に吉田港もある。河川名は,「掛川誌稿」に「下湯日の界高坂と言所より冷泉出るを湯井と呼ぶ」とあり,この村落名にちなむ。慶長3年には湯井と呼称。また湯日―権現原―色尾(初倉)間は,奈良期~室町初期までの街道であった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7114881