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男川
【おとがわ】


額田(ぬかた)郡額田町の東端にある本宮山を源に,額田町を貫流し,ほぼ西流して,岡崎市茅原沢町で乙川に左岸から合流する。1級河川。流長23.3km・流域面積110km(^2)。上流部は闇苅渓谷の名で知られる景勝地。利水はほとんど農業用水で,狭小な河岸段丘上の農地の灌漑に用いられている。両岸は数kmにわたって竹藪が続き,瀬と淵に富む。「東海道名所図絵」には「春夏の頃は小鮎多く石に触れて瀬々をのぼる,この辺りの奇観なり」とある。早瀬をなして流れ下ってきた男川は,岡崎市丸山町で大きく蛇行して深いよどみを作る。俗に竜宮と呼ばれ,右岸の丸山町側を雄竜頭,左岸の岡崎市岡町側を雌竜頭といい,竜宮をめぐる伝説が多い。左岸の岡町には男川に臨んで岡城跡が残り,この近くでは城淵と呼ばれる深い淵をなす。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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