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朝明川
【あさけがわ】


三重郡菰野(こもの)町の鈴鹿山脈の釈迦ケ岳と根の平峠の間に源を発し,四日市市の北部を通り同郡川越町で伊勢湾に注ぐ。2級河川。流長25.82km・流域面積84.4km(^2)。流域は上古の朝明郡とほぼ同じ。主な支流には釈迦ケ岳より発し,菰野町奥郷で合流する焼合(やけごう)川,永井で合流する田光(たびか)川がある。上流は朝明渓谷と呼ばれる景勝地,田光川の支流杉谷川上流には尾高高原があり,ともに鈴鹿国定公園の一部。本・支流が山地から出た所に大きな扇状地がつくられ,国道306号以西は森林,以東は広大な水田地域。左岸では員弁(いなべ)川との間に台地が東西に延び畑・桑園となり,河岸段丘がみられる。中流域の両側には丘陵があって,左岸では北伊勢工業用水の伊坂および山村の貯水池,右岸はあさけが丘・八千代台・あかつき台の住宅団地がある。下流部は都市化の著しい水田地域となり,左岸河口部には養魚池と未利用の海岸埋立地がある。「勢陽五鈴遺響」に「朝明川ハ濶大ナリトイヘトモ常ハ流水浅ク赤砂ナリ……下流モ洪水ニ非レハ各歩渉ニシテ至ルヘシ」とあり,天井川で伏流水が多い。四日市市水道局は2か所で伏流水の取水を行っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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