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芦浜
【あしはま】


度会(わたらい)郡南島町古和(こわ)浦と紀勢町錦浦の中間にあり,熊野灘に面した弓なりの砂浜。長さ約0.5km。内側に海跡湖の芦浜池をもち,浜の北部で両町が境する。背後に姫越山(502.9m)がそびえ,周囲は海食崖が続く。昭和初期までは,錦村の字芦浜で数戸の家があったが今はない。昭和38年中部電力の原発立地候補地となり,翌39年南島町は漁業組合が中心となって原発反対を決議,一方,紀勢町は誘致を決議し,両町の激しい対立が続いた。同42年知事は芦浜原発について,地元住民の同意が大前提であると表明し一応の終止符を打ったが,石油危機以降再燃し,同52年総合エネルギー対策推進閣僚会議で芦浜が重要電源地に指定された。その後,通産大臣より地元町長および知事に対し原発立地協力の要請がなされたが,同53年紀勢町が原発一時凍結を表明し現在に至っている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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