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国崎
【くざき】


旧国名:紀伊

「くにざき」ともいう。紀伊半島の最東部に位置し,東は熊野灘に面する。地名の由来は,志摩国の極東にあることから,国の崎(先)の意によるという。「和名抄」に見える答志郡の神戸郷は,当地に比定される。伊勢の神前,波切(なきり)の大王崎とともに船の難所として有名。古来,伊勢神宮の三節祭の朝夕大御饌に鮑などの御贄を供進する所として知られる。明治初頭まで毎年6月1日には,住民が,鮑を捕採する御潜(みかつぎ)神事という儀式が行われていた。明治以降はこの御贄供進は制度上大きな変革をみたが,現在も当地の漁業組合の手で,古来の慣例により毎年一定量の鮑が伊勢神宮へ奉献されている。
国崎神戸(古代)】 平安期に見える神戸名。
国崎神戸(中世)】 鎌倉期~室町期に見える神戸名。
国崎村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
国崎(近代)】 明治22年~昭和29年の長岡村の大字名。
国崎町(近代)】 昭和29年~現在の鳥羽市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7126490