口窄谷
【くちすぼだに】

県中部を流れる櫛田川の支流谷。台高山脈の北端，高見山から東に派生した高見山地の南麓に源を発し，飯南郡飯高町波瀬小学校付近で櫛田川に合流する。流長約1.5km。同町波瀬地内の櫛田川北斜面は，月出川・太良木川などやや大きい支流が多い中で，当谷は狭小で短く，すぼまったような地形を呈していることから谷名となった。上流標高約500mのところに慈母観世音で知られる曹洞宗泰運寺がある。同寺には天明５年鋳造の県文化財八角梵鐘があり，八角形の各面には法華経１巻ずつ計８巻が刻まれている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7126519