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阿星山
【あせいやま】


甲賀郡石部(いしべ)町の南端,栗東(りつとう)・甲西(こうせい)・信楽(しがらき)の町境にまたがる山。標高693.1m。全山ほとんど花崗岩よりなる。奈良時代には,山頂の阿星寺を中心に僧房24宇を有し,西の金勝(こんぜ)山,東の飯道(はんどう)山と並び,山岳仏教の道場として,甲賀路の仏教文化の一中心地をなしていた。「甲賀郡志」に,「元明天皇叡願,金粛菩薩霊蹟の阿星山観音寺在りて,井出左大臣橘諸兄再建,暦応元年再興せしが,元亀の兵火に焼失したり」とある。良弁僧正開基。現在北山麓の長寿寺(東寺),常楽寺(西寺)に当時の隆盛の跡を残し,国宝・重文指定の文化財も多い。県立三上・田上・信楽自然公園に属し,文化財と自然を求めるハイキングコースが設けられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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