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一簣山
【いちきやま】


長浜市の南西部,田村・寺田・加田(かだ)の字界に位置する山。通称田村山,別称多田幸寺(ただこうじ)山・只越(ただこし)山・西法寺(さいほうじ)山・諸神ケ岡(もろがみがおか)・多々岡(たたおか)。標高138.5mの小丘陵。琵琶(びわ)湖陥没期の残丘。長浜市の南部一帯は,かつて天台宗霊亀山妙立寺(現日蓮宗,長浜市加田)の勢力下にあり,一簣山の東麓には,西屋寺・西方寺の寺址があり,南麓の現臨済宗妙心寺派多田幸寺も,妙立寺の末寺として創建された。薬師如来坐像(重文,貞観期)を伝える。後鳥羽上皇の諸神ケ岡の行幸を伝える只越神社は,明治43年,北麓の忍海神社に一簣山神社とともに合祀された(坂田郡志)。山頂には,竜(りゆう)池(別称鯉が池)と呼ばれる直径約7m,深さ約2mの窪地がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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