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岩尾山
【いわおやま】


甲賀郡甲南町大字杉谷の西南方,三重県との県境にある山岳信仰の霊山。標高471.1m。全山花崗岩で,樹木の合間に奇岩・怪岩が散在し,飯道山とともに甲賀忍者の修練場であった。中腹の息障寺は伝教大師の開基で,最澄が彫刻したと伝える大きな磨崖仏があり,「岩屋不動」と呼ばれている。また入口には横幅が71cmという道標があり「岩尾山・左いか」とある。芭蕉が訪れ,「ほととぎす菩薩ものいはず月白し」「笑ひ笑ひ暮れゆく山の景色かな」という句を残し,また同所の句碑には「法の花さくや岩尾の普会式」と彫られている。山麓には岩尾池や大沢池があり,鯉釣りの穴場として,またキャンプ・マツタケ狩り・狩猟など四季を通じて親しまれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7130656