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賤ケ岳
【しずがたけ】


伊香(いか)郡木之本(きのもと)町木之本の西3km,余呉(よご)町との境界の山。標高422m。古くは志津ケ岳とも書く(近江名所)。北に余呉(よご)湖南はリアス式の塩津(しおつ)湾に臨み,遠く比良(ひら)・伊吹(いぶき)の連山を眺望する絶景地。琵琶(びわ)湖八景「新雪・賤ケ岳の大観」の地。東海道から北陸への要地に位置し,歴史上名高い天正11年の賤ケ岳合戦の古戦場。賤ケ岳南麓,塩津湾に臨む山梨子(やまなし)は,賤ケ岳合戦の落人集落といわれている。北国街道(国道365号)と塩津街道(国道8号)の間に,南北に長く横たわる賤ケ岳山系は永く交通の障害になっていたが,昭和2年,賤ケ岳の南の尾根を東西に貫通する賤ケ岳トンネルが完成し,近畿・東海地方と北陸地方を結ぶ国道8号の通過地となった。山頂へは,黒田・大音(おおと)・山梨子・余呉湖畔よりの登山道の他,大音からはリフトも設置されており,湖北地方の代表的な行楽地としてにぎわっている。また南東山麓の大音,西山(にしやま)の両部落は古くからの琴糸・三味線糸の生産地。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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