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野坂山地
【のざかさんち】


琵琶(びわ)湖の北西部から若狭(わかさ)湾岸にかけて広がる山地。琵琶湖に注ぐ知内(ちない)川と敦賀(つるが)湾に注ぐ黒河川を結ぶ南北の線より西方で,しかも安曇(あど)川の北方にあたる。主な山は福井県側の野坂(のさか)岳(913m),県境の三国(みくに)山(876m)・赤坂山(824m)・三十三間山(842m),滋賀県側の武奈ケ岳(ぶながだけ)(842m)など標高800~900mの定高性を示す山地と,それより一段低い東部の箱館(はこだて)山(547m)・二の谷山(608m)など標高500~600mの山からなる。地質は野坂岳と三国山を結ぶ線より西側が主として秩父古生層,東側は花崗岩からなっている。この地域は山陰型気候の性格を示し,冬季は北西の季節風が強く,積雪も多い。琵琶湖国定公園の一部に属する箱館山の山頂平坦面上はスキー場として利用されており,北牧野(きたまきの)の扇状地にもスキー場が開かれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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