明王谷
【みょうおうだに】

大津市葛川坊村(かつらがわぼうむら)町にある天台宗北嶺山息障明王院葛川寺の南側に流出する比良(ひら)山地中最大の谷川。厳密には，安曇(あど)川への合流点から，上流約２km，口ノ深(くちのふか)谷の流入点つまり白倉の壁(しらくらのかべ)までの間をさす。明王院を開山した無動寺相応和尚が生身の明王を拝せんと思い祈念し修行したという葛川の三滝(さんたき)がある。明王谷とその上流にある奥の深(おくのふか)谷・白滝谷・口の深谷をも含めて，滝が多くあるので滝(たき)谷，水系を滝川と総称する。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7135524