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百伝池
【ももづてのいけ】


甲賀郡甲西町大字岩根にある池。別名,岩根の池。善水寺本堂の東側にある。現在は直径1m・深さ約60cm余の小池となっているが,かつては灌漑面積250haの池であった(輿地志略)。善水寺の寺伝は,桓武天皇が寺に立ち寄った時,池の水を献水したという。「百伝のいはねの池になく鴨をけふのみ見てや雲隠れけん」(万葉集),「汲みて知る人もあらじな思ふ岩根の池のいひし出でねば」(堀川次郎百首),「くちなしにいかで匂はむ百伝の岩根の池の山吹の花」(夫木集),「かくとだに岩根の池にせく水の深きにつけて洩し兼かも」(草庵集)などの歌がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7135616