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八淵滝
【やちのたき】


別称「はちのたき」。高島郡高島町大字黒谷(くろだに)西南。鴨川(かもがわ)源流の八池(やついけ)谷にある滝。七遍返し(しちへんがえし)・貴船(きぶね)の滝・屏風が淵(びようぶがふち)・小摺鉢(こすりばち)・大摺鉢(おおすりばち)・空戸(からと)の滝・障子が淵(しようじがふち)・魚止(うおどめ)の滝と5~30mの8つの滝があり,総称して八淵滝という。高島町黒谷や鹿ケ瀬(ししかせ)から八淵滝を通って北比良(きたひら)峠などに至る登山道がある。「輿地志略」に「大小二滝あり,大滝は落る事三丈許,小滝は二丈許,滝の落る坪八ツあり,故に八池滝という。亦山の名とす」とあり,「高島郡誌」には「滝は八折をなし其落る所には各淵あり,これ八池(旧八池と書せり,今淵の字を用いるは幕末の頃漢詩を好む者の用い初めしなり)の名ある所以なり,飛瀑の両側一帯樹木繁茂して風景甚佳なり,往古は山霊の怒に触れんことを怖れて外来の客を誘うことを禁じたり」とある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7135686