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阿弥陀ケ峰
【あみだがみね】


宮津市にある山。天橋立の基部,阿蘇海の北にあり,標高251m。成相寺へ登る中野の念仏宗大乗寺(お七寺)からの本坂と,籠(この)神社の西側の大谷寺から登る大谷坂が出会うあたりに位置する。永正3~4年に丹後守護職一色氏が陣を張り,成相寺に進出した若狭の武田氏と対戦した古戦場。山名は,寛弘年間比叡山から恵心僧都が丹後に来て,大乗寺で阿弥陀の密法を修めたこと,当山中から光を放つ木を取り阿弥陀像を彫刻したことなどに由来するという。地質は花崗岩からなり,松が繁茂する。通称まつたけやま。大谷坂を下り,傘松公園に至る間の標高200m付近に,一色氏の部将延永修理進の新熊野(いまくまの)山城址があり,通称城山(しろやま)ともいわれる。また,傘松~一の宮間を結ぶケーブル線の傘松駅付近に阿弥陀堂があったことから,一帯の傘松公園をも含めて中野・大垣地域を阿弥陀ケ峰ということがある。なお,当山の北側にある成相寺の地主明神が熊野社であり,役小角の行場になったということから成相山をも含めて一帯を新熊野山,または行者山ということがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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